2006年2月アーカイブ

涼元@もう楽しみは近所の焼鳥屋での晩酌だけです。忙しすぎて遊びに行けない~しくしく。

それはそれとしまして。

●まずはいくら丼絡み&酒絡みの情報ありがとうございます。ご紹介いただいたお店には、仕事の隙を見つけつつサクっと行ってこようと思います、はい。

●planetarian ~ちいさなほしのゆめ~ パッケージ版、おかげさまで発売決定し ております。ちまちまっと出す感じになると思いますので、確実に入手されたい向きは、お手数ですがショップ等で予約なさると吉かと。っていうか、俺も予約 しとかないと。それ以前におまけ小説脱稿しないと(<おい)。っていうか、おまけとか言っといて書いても書いても終わらない~。

●最近なぜか、「涼元さんって普段どんな音楽聴いてるんですか?」と質問されることが多いのですが。
普段聴いているものは雑多としかいいようがない感じです。「このアーティストが好きだから全部聴く!」というのではなく、あるジャンルに凝ると何ヶ月かは そればっかり聴きます。 スタンダードジャズだったこともあるし、印象派のピアノだったこともあるし、プログレだったこともあるし、英語圏の女性ボーカルだったこともあるし、ス ラッシュメタルだったこともあります。その中で印象に残ったものを手元に残して常時聴きにするという感じです。

で、気に入った曲は折に触れて何年でも、何百回でも聴きます。
これは読書も同じなんですが、広く浅くではなく、ピンポイントにうんと深くというのが性に合っているみたいです。それこそ、中学生の時にエアチェック(死 後だなあ)したテープを擦り切れるまで聴いて、最近CDで買い直したものまであります。そこまで聴き込むと、この季節にはこの曲、この気分にはこの曲とい う定番が出来上がってしまい、よくも悪くも本当に音楽が自分の一部になったような気がします。

小説とかのアイディアを得た時は、手持ちの曲ストックの中からできるだけ雰囲気の合ったものを探します。作品世界を膨らませるとっかかりに音楽は最適なの で。歌詞の内容がしっくり来る場合も、曲調が合っている場合もありますが、どちらかというと詩からインスピレーションを得ることが多いです。

近作で言うと、ナハトイェーガーの時は、大貫妙子のComin' Soonを引っ張り出していました。これがまた、最初に聴いたのはまさにアルバム発表当時の1986年、つまり涼元が高校生の頃という、えらく古いものなわけです。

アルバム全体は、キャッチーで子供向けな、いかにもNHKみんなのうたで流れていそうなカラーで統一されているのですが、その中にMOMOという曲が収録されています。静かで地味な印象なので、有名どころではないのですが、とても気に入っている曲です。
海辺の小さな町の情景が、素朴で飾り気のない言葉遣いで、愁いを帯びた曲調に乗せて、しっとりと語られていきます。
どうしてか気になってる
あの人の笑顔
澄んだ声 涼しい目
何も語らない
特に最後のくだりが好きです。
さよなら言わない また会えるから
かなしい日には
本当に無垢な言葉の連なりにこそ、小さな針のように痛みが埋もれている、とでも言うのでしょうか。作詞は葉山陽子とクレジットされているのですが、この曲以外で名前を見かけたことはない気がします。(変名とかなのかなあ)
ともあれ、こういう女の子のことを書けないかなあ……と思いながら、初期アイディアを頭の中で転がしていました。


さて、いざ書く段になると、基本的にインスト曲をBGMにしています。日本語で歌詞が印象に残る曲を聴いてしまうと、思考をそっちに持っていかれて書いているものに影響が出る場合があるので。
ナハトイェーガーを書いている時は、F.S.Blummを流していたことが多かったです。ジャンルは……iTunesでリッピングするとElectronica/Danceとなるのですが、普通に(笑)ミニマルミュージック、もしくは環境音楽でいいんじゃないかなーと思います。ある意味でエリック・サティと同根、懐かしのPenguin Cafe Orchestraを よく言えば洗練、悪く言えばスカした感じにしたと申しましょうか。子供部屋の雰囲気、それも、『ちょっと居心地が悪いまでに調度が整っている、広くて明る い子供部屋の真ん中で、頭のよさそうな女の子がぽつんと椅子に座って、何か言いたそうにこちらを見ている』という感じが心に浮かびます。涼元的には、です が。

Zweite MeerSesamsamenを 交互に聴いていましたが、特にSesamsamenの10曲目、leben läuft (textversion)がお気に入りです。要は、ミニマルをバックにオッサンがずーっとドイツ語喋っているというだけの曲……っていうか、曲と言って いいのかどうかもアレな代物ですが。これのおかげで頭をかなりドイツ語モードにできました。


なんだかとりとめがなくなってしまいましたが、本日はこの辺でひとつ。
ちなみに今は、かのJerusalemをヘビーローテーションしています(音はこちらで)。どうしてかはそのうちわかるかもということで。

いくら丼が食べたかったな~

午後1時起床、コーヒーで目覚まし後、ネットで資料を漁りつつ3時間ばかり執筆。
午後4時、今書いているものの後半部分の流れを固着するべく散歩。
歩道に出るなり、なぜかいくら丼のビジュアルが 頭に浮かぶ。それもただのいくら丼ではない。グルメ番組でよくあるような、調子に乗った店主が「うちはいつもこのぐらいですよー」と口から出任せを言いな がら腕も折れよとイクラをかけまくって、オーバーオールを着た巨漢タレントが「おいおいそんなに盛ったらシャケ絶滅しちゃうよー」と愉快にコメントするあ れである。
こうなっては仕方ない。ちょっと早いけど夕食はいくら丼に決定。
進行方向を京橋に変更し、いくら丼を食べさせてくれそうな店を探す。だが見あたらない。というか、そもそも海鮮丼を扱ってるような店自体がほとんどない。居酒屋なら駅前に巨大隕石が落っこちても2、3軒ぐらい平気で営業してそうなぐらいあるのに。ダメだぞ京橋。
そうこうしているうちに、もはや頭の中はいくら丼でいっぱいに。(参考ビジュアルイメージ)

魔界都市をさまよい歩くこと1時間、行く手になにやらおどろおどろしい塔を発見、さっそく探索を開始。
建物内部がびっくりするほど無駄に吹き抜けになっているダンジョンを右にうろうろ左にうろうろした挙げ句、3階の奥地でついにあの伝説の海鮮丼専門店、ザ・どんを発見!
本誌独占公開、これが魔界の塔(参考ビジュアルイメージ)を影で牛耳るラスボス、魔王いくら丼だ!

魔王いくら丼

……いえ、正確には生うにいくら丼なんすけどね。
他にもシャケいくら丼とかあまえびいくら丼とか、色々あるにはあったんですが、メニューの中でこれがいちばんいくらの含有率が多そうだったんですよ。
でもですね、なんと申しますか、俺が望んでいたものとビジュアル的にかなり隔たりがあると申しますか、下地のご飯が見えちゃってるのを海苔で誤魔化してるよねと申しますか、世間一般に「ウニいくら丼」と認知されている料理と比しても、不遜ながら言わせていただければちょっぴりしょぼいと申しますか……

正体はうに

っていうか、伝票に思いっきりうにって書いてあるし。
でもうにだって少なかったし。

ものの5分で成敗っていうか完食。
支払いを済ませて店を出ても、満たされない思いは膨らむばかり、右耳では黒パパイヤ鈴木が、左耳では黒石塚英彦が、「こんな店ビルごと○れちゃえ」と放送不穏当発言をリフレインしている。俺の貴重な時間を返せ、780円を返せ、あの胸のときめきを返せ、にんげんをかえせ。

きっと今のは雑魚モンスターなんだ、本物のもっとどんぶり鉢が巨大で赤いのがつやつやたっぷりかかってるやつは上の方の階で手ぐすね引いて待ってるんだと無理矢理思いこみ、とりあえず手近な酒場に入って情報収集をする。

ヱビス生中680円。っていうかヱビス以外ビールがないし

生中が一杯680円だったのは、やっぱり59階にいる魔王いくら丼の仕業と見て間違いないでしょう。
涼元@最近買い物と晩酌以外で外出してないなあです。

●まずは御礼を。
1月1日から2月5日までの間公開しました拙作ナハトイェーガーですが、おかげさまで合計14771のファイルアクセス、純転送量で9797ものダウンロードをいただきました。本当にありがとうございました。
ご意見ご感想も多々いただいたのですが、「続きを!」というお声にいつかどこかで応えられるようにしたいなあと思っています。だいたい、まだメインキャラが出揃ってないわ、話が全く進んでないわという体たらくですし。
っていうかお茶目なドジっ娘メイドとか18世紀後期のケ・ド・ ロルロージュ界隈とか弓道部一同で温泉合宿でドッキリとかナチスドイツの戦闘機械な女の子を早く書きたい~。

ナハトに関しましてはもともとサンプル作品として書いたものですので、お仕事依頼の評価用のテキストが必要であるとか、どうしてもお読みになりたいという場合は涼元にサクッとメールいただければアレしますので。

あと、前のサイトで掲載していたものもおいおい復活させていく予定です。しばしお待ちを。


●結局ミュシャ展行けなかったっす。かなしい。
デルヴォーとマグリット展は万難を排してでも行きたいところですが……


●引っ越しをしたいと目論み中。
最近拘置所暮らしの堀江容疑者がいかに惨めかを微に入り細に穿ち報道することにより市井の小市民たちの溜飲を下げるのが流行っているようですが、涼元が今住んでる部屋はガチであのぐらいの広さです。テレビもネットも自由に見られる独房。VA折戸氏と会うたびに「涼元さん、引っ越ししましょう!」と力強く言われます。


新型一太郎はどうしようかなあと。
基本的には執筆にはWZEditor5を用いているんですが、最近は紙媒体前提の場合は、WZで章ごとに下書きしてから一太郎2005上で仕上げるようになりました。
涼元の書き方が当て字的なルビを多用する手法であるってのがいちばんの理由なんですが、最終的に縦書きで世に出るものなら、もともとそのフォーマット (43×17とか)で書いた方がページを一見した時の印象まで意識して書けるので。まあ、実際には無茶なルビ振りをするとその行だけ文字数が変わってしま うので、完璧に最終紙面の通りというわけにはいかないのですが。

今までもジャストシステム様にはさんざん貢いでいるので、ヴァージョンアップはやぶさかではないものの、2005→2006にはこれといった機能アップがないように思えるので迷ってます。 実際問題、買ったはいいけど結局ほとんど使わなかったものもあるし。一太郎ダッシュとかドクターマウスとか、ご祝儀で買った一太郎文藝(笑)とか。

敢えて言ったら文章比較の強化とモノルビだけど……どうなのかなあ?
jtdファイルで入稿できる場合、もの書き側でモノルビにしといた方がやっぱりベターなんでしょうか?>編集様各位。いや、ここで訊いても>自分。


ここに飲みに行きたい、強烈に行きたい~。
 ……と書いて思ったけど、自分は『酒を呑む』という表現に違和感を覚えてしまいがちです。『呑む』というのは酒ごときじゃなく、もっとものすごいものを 丸ごと飲み込むような時に使う言葉なような気がして。蛙をひと呑みとか、雲を呑むとか。そりゃワンタンだって。

以前の開発中に、各シナリオライター間で表記揺れを統一するというフェイズがあったのですが、涼元だけが無駄に書き分けていた『寂しい』、『淋しい』、 『さびしい』を一括して『寂しい』に統一することになってしまい、それこそ寂しい思いをしたことがあります。この辺りの言語感覚というのはかなり個人差が あるので、当然ある基準を決めたらそれに統一するべきで、そこに関して文句はないのですが。

例えば、小林秀雄の書いたところのモオツァルトの『かなしさ』は、『悲しさ』でも『哀しさ』でもないというのも、譲りようがない真実なわけで……そんなことを考えたりしながら、ひとり言葉と取っ組み合いしている今日この頃であります。


モオツァルトは、目的地なぞ定めない。歩き方が目的地を作り出した。彼はいつも意外な処に連れて行かれたが、それがまさしく目的を貫いたという事であった。
(小林秀雄/モオツァルト より)

ナハトイェーガー好評感謝企画のお知らせ

涼元@そろそろ尻に火がつき中ですー。


拙作ナハトイェーガー、おかげさまで好評をいただいております。
当初は『1ヶ月で1000ぐらい行けば御の字かなあ』と思っていたのですが、現状で10000を大幅に超えるという、個人サイトが配布する小説としては望 外どころではない数のファイルビジットをいただき、目を疑うやら嬉しいやらで書いた本人舞い上がっております。また、「続きはいつ&どこで公開なのです か?」というお声も多々頂いているので……

ご愛顧に感謝し、2大(自称)企画をブチあげてみることにしました。


公開期間5日延長!(終了しました)

当初は1月末まで公開の予定でしたが、ご好評にお答えし2月5日(日曜日)の24時まで、ナハトイェーガー ~菩提樹荘の闇狩姫~ の公開期間を延長することにしました。まだお読みになっていない方、ぜひこの機会にどうぞ。
このページ右or下のDie Nachtjägerなる文字列上で右クリック→保存でお持ち帰りできます。


5日間限定! 特別短編公開!(終了しました)

ナハトイェーガー本編に続く短編、『幕間Ⅱ』を5日間だけ公開します。ただしこれは順序的には2話目の後に挿入される幕間劇なので、まだ本編に登場していない謎のドジっ娘メイドキャラがちょこっとだけ出てきたりもしますが、敢えてそのままお目にかけます。今後の改稿状況によっては存在ごとなかったことになる可能性がある(殴)、はっきり言って超レアなストーリーです!

下のファイル名を右クリック→保存でお持ち帰りください。
  • ナハトイェーガー
    ~幕間Ⅱ~
    涼元悠一 著


    nj1-i2_suzumoto_060201.pdf (39.1KB)
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ではでは、 取り急ぎ御礼&お知らせでした。
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