2009年2月アーカイブ


えー涼元@超ご無沙汰です。もはや日記のフォーマットを完全に忘れ去っております。それ以前に日記じゃなくて年代記と化してますが。

ちょっとだけ近況報告を。
この二月より、かねてからの念願だった一軒家に移り住みました。
大阪市街より北、昔からの大きなお屋敷と巨大なマンションと竹林がモザイクのように組み合わさった辺り……と言えば、わかる人にはわかるでしょうか。
実際、すぐ近くにこんな場所があったりします。

竹林の合間の小路

下見中にここを見つけたのも、引っ越したいと思った理由のひとつです。
こんなトトロっぽい秘密めいた道があるかと思えば、ごく近くに車がひっきりなしに行き来するロータリーがあるし、最寄り駅からモノレールにも乗れーるし、なんとも味のある町であります。

お借りしたのは、和室が二間と洋間が一間、それに台所のこぢんまりとした平屋の家。南に面して広縁と掃出し窓がある、昔ながらのオーソドックスな間取りです。夫婦で住むにはぴったりだけど、子供ができると厳しいかなというところ。
実際、家主さんが若い頃ご夫妻で住まわれていたそうで、小さいながらも端正な枝振りの見越しの松があったり、欄間に飾り細工がされていたりと、なかなかに 品格のある佇まい。それが、前の借り主さんが施したであろう暮らしのための創意工夫(ものすごい勢いで引き回されたコンセント類とか、方々に残る釘やフッ クの痕跡とか)と渾然一体となり、何というか、「一所懸命住まわれてきたんだなあ」と伝わってきます。最近の良くも悪くも『ちゃんとした』注文住宅にはな い、建てられた時の思想とか事情とか、その後住み継いだ人たちの暮らしぶりとかが年輪のように重なっている……そんな家に住むのが自分にとっての理想だっ たので、かーなり気に入っております。
……なんてもっともらしく書いてますが、決まるまではそれなりに紆余曲折ありました。引っ越し自体を諦めようと思ったりもしましたし。
ともあれ不思議なもので、一度腹をくくるととんとん拍子で事が決まっていきました。引っ越してようやく二週間、山のようにある段ボール箱(中身はもちろん 全部本)はそのまま洋間に放置してあるし、まだまだちゃんと住んでいるとは言い難いんですが、とりあえず人心地はついた感じです。

ここでの暮らしが板についたら、 森鴎外が名付けて夏目漱石も住んだ千朶山房、白州夫妻が戦中に暮らした武相荘に倣って、ふさわしい名前をつけてみようとか思っています。まあ、恥ずかしいので自分の脳内だけでですが。

それはそれとして、近所の方々にご挨拶する時、自動的に『若夫婦が越してきた』扱いになりがちだったのが地味にキツかったです。まあ、フツーに考えて一人暮しのヤローが移り住むような土地でも家でもないので。
当座はエアー嫁でなんとか誤魔化しますが、本物確保が急務だなあと思うことしきり。
……とか言いつつ、ちゃっかり一人を満喫してますが。

晩酌風景(実はガラス戸開けるとすっごく寒い)

夕刻、広縁の向こうに降る雨を眺めながら一献。
最寄の商店街にある肉屋で求めた鶏たたき(美味!)と、熱めにつけた純米の燗酒。
ちびちびやりながら、久々に三好達治なんぞを読み返しておりました。染みる~。

今回はこんなところで。
仕事絡みの情報についてはまだ色々あってアレなのですが、今年は今手がけているものについてのアレをいよいよお披露目できる……かもしれません。ていうか ボツボツ出していきたいです、マジで。お家賃を稼がないとならないので、バリバリ働かないといけないし。エアコンがないので速攻でつけたいし。和室同士が 事実上つながっているため、ものすごーく寒いので。あと、トイレの水道がちゃんと止まらないっぽいのをなんとかしないと、あと、愛用の箸置きがどこを探し ても見つからないのは引っ越し時に間違って捨てちゃったんでしょうか? それより深刻な事案として割と今必要な資料本が見当たらないのは放置プレイな段 ボール40箱を片っ端から開けて探すしかないですか、そうですか。あと、この前の明け方の地震で、件の欄間の飾り細工がぼろぼろっと崩れてきちゃったのは 俺のせいじゃな……(切りがない)
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