自分史上初めて、サービスイン当日からサービス終了まで、ほとんど毎日遊んでいたソーシャルゲームだった。
確たるストーリーがあるでもなく、課金要素すらゆるゆる。あそびどうぐをテキトーに置いておくとフレンズが遊びに来てくれて、お礼に木の棒とか布の切れ端とかを置いていってくれるという、ぶっちゃけねこあつめライクなシステムだったけど、リアルタイムで考えたり操作する必要がないのが自分にはすごく合っていた。(なので、あとから追加されたアトラクションの方はあまり熱心にやらなかったけど)
けもフレ好きを抜きにしても、キャラのデフォルメやめずらしい行動のアクションが可愛らしかった。この仕草は原作(元になっている動物)のどの辺りから採ってるんだろう?と考えるのも楽しかったし、実際Webで調べて「なるほど!」と感心したりもした。いい感じのシーンに出会ったらスクリーンショットを撮りまくった。今もちょっとした暇があれば、指がスマホのぱびりおんアイコンを押してしまうぐらい。
サービス終了後はオフライン版として、図鑑とけもトークが閲覧できるだけになってしまったけど、ぱびりおんは今もどこかに存在して、自分ができなくなったジャパリまんじゅうの補充やあそびどうぐの交換は、馴染みのラッキービーストたちが肩代わりしてくれているのだと思っている。
以下、ぱびりおんでの自分のスクリーンショットをつらつらと。正直枚数が多すぎて吟味するのも難しいので、目についたのを片っ端から貼っていきます。(注意!画像たくさん&すっごい縦に長いです)
記念すべきサービスイン初日のスクリーンショット。
表示オフすら覚えていない頃。
その後はいい感じのツーショット狙いが続く。自分にとってぱびりおんとは、仲良しペアをスクリーンショットに納めるゲームだったのかもしれない。それがもうフツーに楽しく、全く飽きることはなかった。
場所的にはこうざんの喫茶店が好き。
お気に入りのあそびどうぐは雛壇。なぜなら大変カップルっぽいから。
狙っているペアがなかなか揃わないのもまた一興だった。
「アライさーん」「なのだー!」
「アライさーん」
「なのだー!」
まあ、もtろんフツーのツーショットも押さえてます。アラフェネは至高。
レアキャラや似たもの同士も来れば嬉しかった。
もちろん、わちゃわちゃ集まってるのも楽しい。
来てくれていちばん嬉しかったのは、何と言ってもオイナリサマ。
根性でSSプリンターを回して、ついにコンコンキッチンを引いた。
自分の全課金はこのために費やされたといって過言ではない。
で、いなり寿司が作れるようになったとたんガンガン来てくれるように。
霊験あらたか。
このひょいって横から顔を出すアクションが好き。
あと、スカイフィッシュちゃん。
ひとりだけ全く違うシステムで出現するので、見つけた時の嬉しさもひとしお。
あと、喋り方がかわいい。何言ってるかサッパリわからないけど。
心残りなのは、あそびどうぐ配置であんまり無茶ができなかったこと。
頑固な居酒屋店主のごとく、ついつい常連さんも一見さんも楽しめそうなものを
吟味して置いてしまう。
クリスマススペシャルとか、
謎の宇宙ジオラマとか。
他にもオールまわしぐるまとか、オールこたつとかやりたかったけど、
閉店が決まって客に逆ギレしてる店主状態なので 自粛。
そして迎えた最終日。エリアをどこにするかは迷ったけど、毎日必ずローテしてたので、
その流れのままゆきやまにした。
バリバリいなり寿司をつくるオイナリサマと、見届けに来たその眷属。そして集まってくれた白っぽいみなさん。
最後のスクリーンショット。そして……
サービス終了。
開発や運営に関わった方々、本当にありがとうございました。
けものフレンズ関連のコンテンツはこれからも続いてくのだろうけど、ぱびりおんのエッセンスは色々なところに残っていく。きっと自分でも知らないうちに、ぱびりおんとは何度も再会する。そうやって『いいもの』はずっと残っていくのだと思う。(いや、リバイバルコラボとか、むしろしれっと復活してもオッケー)
]]>静岡県では有数の天文施設だし、前々から行ってみたいとは思っていたけど、いろいろと敷居が高い。
まず行くまでが大変。涼元実家の清水からだと正味1時間40分。静鉄で新静岡駅、徒歩で静岡駅まで移動してJRに乗り継いで焼津駅、そこから1時間2本のバスに揺られること二十数分。
フルサイズかつ若干レトロな路線バスが不釣り合いな路地を通ったり明らかに大回りしていくのを不安に思いつつも、無事到着。
他に誰も降りない。というか、そもそも辺りに人がいない。
観光地的なものはおろか、ちょっと暇を潰すようなお店もない。(一応温水プールがあるけど、天文好きとは食い合わせが悪すぎると思う)これが敷居の高さその2。
要はハナから天文目当ての人しか寄りつけない、孤高の施設※なのである、と。
※言いすぎ。広大な駐車場があるので、ドライブがてらのコースに組み込むのが普通だと思われます。
……とか何とか言ってると、行く手にあからさまに只者ではない建物が。
芝生広場にカジュアルに立ってるパラボラアンテナも尋常ならざるオーラを漂わせている。うん、 こういうの前に野辺山で見た。
満を持して突入。受付にてプラネタリム鑑賞大人600円+展示・体験室代金300円を払う。
プラネタリウムはともかく展示が有料、しかも300円というのはなかなか強気。普通、科学館の展示と言えば動滑車定滑車とか凹面鏡凸面鏡とかお馴染みのアレだけど、こちらのはかなりガチな双六テイストチャレンジだった。ちびっこ超ハイテンション。
でも全クリには時間が足らず、投影の時間が近づいたので涙を飲んで中途退場。
かっちょいい宇宙ビークルに跨がり気さくにサムズアップをくれているマスコットのかめ子ちゃん(さそり座V861星出身)に見送られつつ、上階のプラネタリウムに急ぐ。
かっちょいい宇宙コンソールで何やら管制オペレーション中のかめ吉くんに挨拶。入場券にハサミを入れてもらい、投影室に。
傾斜型の座席の真ん中に鎮座しているのは、GEMINISTARⅢYAIZU。光学式投影機(INFINIUMγⅡ)と 全天周プロジェクターSKYMAXDSⅡ-R2のコンビネーションが最新かつ精細な星空と頭上いっぱいの迫力映像を見せてくれる。いや、やっぱりミノルタ機は(本体の)色合いがいいなあ。(惚)
鑑賞上の注意や非常口の案内などを経て、ほどなく投影開始、まずは今日の星空解説。
こちらはスカイラインが実際の施設屋上からの映像を使っていてわかりやすい。
日が沈み、一番星が見え、夜の帳が降り、今宵の星座が輝く。せっかくだから街灯かりを消しちゃいましょう、10秒間だけ目をつぶってください……鉄板かつ安心の展開の後、INFINIUMの本領発揮。機材に比べると若干木訥とした、それだけに心地のいい解説に、ともすれば瞼がくっつきそうになるのを耐えつつ(注:これ正真正銘褒め言葉なので)、星座解説終了。
続いて企画番組、『めざせアンドロメダ!宇宙探検サイコロの旅』
超高性能宇宙船でディスカバリーパーク焼津上空を出発、日本列島、地球、そして太陽系をはるかに離れる。この辺りの演出は全天周投影の面目躍如、「もし酔いそうになったらしばらく目をつぶってください」の注意喚起も伊達じゃない。
そしてメインディッシュ、様々な天体、天文現象を迫力の全周映像で目の当たりにする……って、ここまではよくあるんだけど、面白いのは『サイコロの旅』のタイトルどおり、観客がサイコロを振って、六つある行き先の二つをその場でガチで決めるという趣向。
希望者は挙手を……との呼びかけにマゴマゴしてたらサクッと他の人に。その結果、決定した演し物は……
ひとつは月の裏側。
もうひとつはTRAPPIST-1。
両方とも旬の話題だったので興味深く鑑賞。したものの、正直言って進行をもうちょっと早くすると他の四つもフツーに流せたんじゃないかなあと貧乏臭く思ったのも事実。ちなみに投影内容はスタンプラリーになっていて、三種類以上集めると記念品と交換できる(4/14までが期限)とのことなんだけど、もう一度ここまで来るのが正直かーなりキツい。さらに次回来てもサイコロ的に内容モロカブリする可能性もあるというウルトラハードモード。焼津まで足繁く通える環境で我こそは!という方は、ぜひぜひチャレンジしていただきたい。
そして宇宙船ははるかアンドロメダ星雲を訪れ、フィナーレ。密度的には満足だったものの、最後は地球に帰ってきて、焼津の夜明けで終わったらもっとよかったのになあ…… (個人の感想)
投影後には天文台の見学会に参加。
静岡で天文を囓っていれば必ずお名前は聞く、望遠鏡製作の名手法月惣次郎先生(すんません、ディスカバリーパーク焼津近くにお住まいだったのは初耳だったです)が生涯の最後に手がけた80cm反射赤道儀……と、情報だけは知っていたものの。
実物を目の当たりにすると、これが本当にスゴかった。
どこかスペースシップワンを思わせる鏡筒先端の意匠。
副鏡を切り換えることで、カセグレン、ナスミス、ニュートンの三焦点に光を導けるという凝りまくりの鏡筒。
そして主鏡カバーを開閉するためのフツーの釣りのリール。
「めっちゃ焼津っぽいですね」と言ったら、解説のおねいさんに半笑いされたり。
見学会は夕方だったものの、大型望遠鏡にとってはそんなのカンケーない。
カセグレン焦点の視野に導入された昼間のベガ、真っ白い針先のような星像を見詰める。
高校生の頃、別館天文台のドームにあった26cm反射赤道儀を操っている自分が蘇り、ちょっと感無量になったりした。
そんなこんなで大満足。
次はぜひぜひ夜の観測会に来なければ!と心に決めた。問題はその場合、完全に帰りのバスがないんだよなあ……駅まで歩いて帰ると1時間ではきかなそうだし、道中追いはぎに遭いそうだし。
最後に、ディスカバリーパーク焼津脇の浜から眺める富士山を。
本年もよろしくお願いします。
]]>※写真てんこ盛り注意
2018年夏休み実家帰省のメインイベント、日本平動物園訪問。
昨年にも行ったけど、まさかまさか、けものフレンズコラボが実現するとは。
まあ、そうじゃなくてもまた来ただろうけどと思いつつも、東静岡駅からシャトルバスで聖地日本平へ。
フ ラ ミンゴゲートでバスを降り、去年はなかったフレンズのぼりに『ああホントにコラボしてるんだなあ』と感慨を覚える。
入場するといきなり例の車が。ほぼ説明なしでデーンと。
けもフレ知らない人的にはどう思うんだろうなどと考えつつ、とりあえず受付でスタンプラリー用紙(100円)を受け取り、どうぶつ巡りへGO!
日本平動物園と言えば、まずはレッサーパンダ。
去年はこの体たらくだったのに、今回は大変活発に動き回り、写真に撮るのさえ難しい。
挙げ句、解説中の飼育員さんの長靴をガブガブする始末。 超アグレッシブ。
そしてペンギン舎前。お約束のふるる~。
こちらも前回と打って変わってみなさん活発に泳ぎ回っていた。
フンボルトペンギン~。(しかいないけど)
前回は気づかなかった(というか、目に入ってなかったのか)個体認識看板によると、右に白緑の 翼帯なので、おそらくサツキさん。
こちらは別のペンギンさん。胸の辺りを一心に羽繕いしてると思ったら、
いきなり我に返って、
のびー。 かわいい。
今も昔も動物園ツートップ、ゾウさんとキリンさんパネルツーショット。
アジアゾウのダンボさん♀とシャンティさん♀。お達者そうでなにより。
さすがにご高齢なので、次世代の象さんに来ていただく算段も整え中だとか。
そし てサクラさん♀。
最近、相方のリオさん♂が亡くなってしまったそうで、残念なことです。
裏手の柵越しにうんと近づいてきてくれる。
日本平動物園はこういう高低差を活かした展示が多い。 その代わり上下に容赦なく歩かされるけど。
それにしても、今回は本当に動物が活発で、観ていて楽しい。
天気が怪しくて涼しいせいだろうなあとか思ってたら、いきなりの豪雨に見舞われた。
逃げ込むように猛獣館299に入り、ネコ科のみなさんにご挨拶。
いちばん高いところをウロウロしているアムールトラさん。さすがの貫禄。
この辺りから個体名わからず。というか、複数いて展示は片方というパターンだと、表示を確認しないと「トラだ!」で終わってしまう。この辺りは次回の反省点。やっぱり「(動物名)の○○さん」とわかる方が楽しいし、愛着も増すし。
ジャガーさんもほぼほぼ動き回っていて迫力満点。その代わり写真は撮りにくいですやんか。
そうかと思えば相変わらずぐてーっと寝てる方も。
クイズ:ピューマさんはどこにいるでしょう?
正解はこちら。
寝心地良さそう。
ぺたっと座ってなにか言いたげなライオン♀さん。
その横のブースには、仲睦まじそうなライオンカップルが。
群れっていろいろ大変そうだ。
そうこうしている間に晴れたのでまた外に。
大変凛々しいオオアリクイさまパネル発見。
オオアリクイは前回の威容が印象的だったので楽しみにしていたら、展示スペースがリニューアルされていてすごく観やすくてよかった。 やっぱりこの造形の意味不明っぷりはスゴい。
しかしオオアリクイさんもまたのっしのっしとアクティブに歩き回るのであった。写真が撮りにくい~。
曇天下でハッスルしていた面々とは裏腹に、あまり動いていなかったのがフライングメガドームの鳥類の皆さん。湿っていると翼が重いとか、そういうこともあるんだろうか。
中でもホオジロカンムリヅルさんはずっとうずくまっていたのだけど 、
なんと、 卵を抱いていた。
無事に孵化するといいよね、とほんわり思っていたら、
突き付けられる現実。まさかの擬卵。
フンボルトペンギンだけじゃないんだ……
ホオジロカンムリヅルさんと子だくさんなカルガモさんが仲良くパネルで並んでいるのも、なんだかこう、複雑……
ドヤ顔のショウジョウトキと、クセがすごいインカアジサシパネル(非けもフレ)のコラボ。
ここらで遅い昼食@レストハウス。
時間を外した功名で混雑というほどでもない人入り。
窓際に陣取ると、ここにもけもフレコラボの影が。フェネック~。
が、コラボメニューのフェネックカレーなど当然売り切れており、豊富なその他メニューから前回はなかった(と思う)冷や汁とんかつをチョイス。
見つけた時は「冷や汁ととんかつ!? その組み合わせはアリなんだろうか?」と思ったけれど、食べてみての感想は「うん、言わんとしているところはわかった」。たしかに夏にはアリ、ビールでもイケた。
そして、しろくまカレー。(1年ぶり2度目)
いい意味でフツーに美味しいです。かわいいし。
腹ごしらえの後、ふれあい動物園ゾーンへ。
まずは妙に印象に残る手洗い用蛇口コレクション。
……好き。(この他にもあります)
そして、前回めっちゃフレンドリーだったヤギさんに再会。
相変わらずの食いつきっぷりで大満足。
今回ヤギさん以上にグイグイ来てたガチョウ。手を出すと容赦なく噛もうとするよ。ちなみにお仲間の皆さんはキャベツ(玉ごとフィード)に夢中。
そしてやっぱっり駈け寄ってく来てくれるダチョウのクランキーさん。尊い。
ダチョウのフレンズパネルと解説パネル。1羽分しかないってことは、やっぱり独り者なんだろうか。どこかからお嫁さんを……ってそう簡単にはいかないんだろうけど。
シロサイ、サイコ♀さんとタロウ♂さん。
ほぼ装甲車級の大迫力だけど、基本おっとりして見えるところに味がある。
そしてマレーバクのフタバ♂さん。この色分けっぷり。だって、塗り絵を渡されたって普通こうは塗らないし。お釈迦様が乗った鞍の跡説にも納得してしまう。
もう寝床に戻りたそうで、こっちに近づいてきて鼻をふんふん鳴らしたりしていた。かわいい。
今回のフォトジェニック賞、ワオキツネザルさん。
前を通ったとたん、網にガシャン!飛びついてからの決めポーズ。もう絶対わかってやってるし。
もちろんクチヒロカイマンさんも相変わらずフォトジェニック。
大したカメラを使ってない&腕が悪いので、遠かったり動いたりのぺっとしてたりするとまともに写せないため、適度にでこぼこしていて動きがスローモーな爬虫類の方々には助けられます。
ワライカワセミさん。ちょうど笑ってる感じに撮れた。
ちなみに熱帯鳥類館は5分入っているだけで汗だくになります。
最後に満を持して、前回巡り忘れた夜行性動物館へ。
豪華なフレンズパネルがお出迎え。フタユビナマケモノとミユビナマケモノは日本平動物園が初お目見えの新フレンズとのこと。
そしてこちらが実物のフタユビナマケモノさん。
器用にぶら下がったまま、ぶら下げられた葉物野菜をのんびり食べていた。そりゃキミ、怠け者呼ばわりされるわな。かわいいけど。
そしてフェネック。会いたかったよ~。
このお方がまあ活発でブースじゅうを不規則に走り回っており、一眼レフのカメラガチ勢さんたちも撮影に苦労する始末。かと思ったら電池が切れたみたいにくてっと横になったところをなんとか激写。
名前はマリンさんでいいんだろうか? 顔立ちが明らかに美形。
とまあ、そんなこんなで2度目も大満足。
総評としては、コラボはいい意味できっかけに過ぎないなあと。スタンプラリーも全部集めたし、方々にパネルがあるのも楽しかったけれど、やっぱり本物の動物そのものが不思議だったりカッコよかったりスゴすぎたりして、そっちに意識を持って行かれてしまう。けもフレに携わった方々的には「してやったり」だろうから、 けもフレは抜きにしても動物園訪問は続けていきたいなあと思った。プラネタリウムもそうだけど、子供の頃に楽しいと思ったものは、大人になってもやっぱり楽しいです、はい。
最後にお気に入りの一枚を。
なんとなくニルヴァーナのジャケっぽく撮れたなあと。
ちなみに日本平動物園のけものフレンズコラボ、8/31までのはずが好評につき9/2(日)延長とのこと。コラボ目当てで行くなら今週末が最後のチャンスです。
]]>ホールの展示物はコンパクトなれど、先代投影機の旧ミノルタ製MS-10ATが静態展示……というか、ぶっちゃけ分解されていたものの、展示形態の端々に愛着が感じられ、大変にテンションが上がる。こっちの方がある意味逆にレアだし。
『のぞいてみよう』と言われたので、そっと覗いてみたところ……
恒星電球の周りに金網が被せてある。
これをモーターで回転させて星の瞬きを再現するという機構。文献で知ってはいたけど実際の仕組みを見たのははじめて。『神の御業だろうが自然現象だろうが知恵と工夫でなんとかしたる!』という下町工場のオッサン的気概が大変頼もしくステキ。
全国3億6千万の旧ミノルタファン(盛り過ぎ)の皆様へのサービスショット、P-ROKKOR 45mm/F2.8。PはProjectorの略。無造作にくっついてたけどフツーに珍品のはず。まあ、無理矢理カメラにつけて撮影してもどうなるものでもないですが。
現役の投影機はミノルタ・メディアグローブⅢ、つまりデジタル全周投影。
燦然と輝く現コニミノロゴと、かわいい飾りが絶妙に合っている。
座席は同心円型ではなく扇形。南天下のお立ち台には事前の情報通り、スタッフさまお手製の例のアレが飾ってあってちょっぴりじーんとする。
客入りは涼元が入った回で5割弱ぐらい。思いの外女性が多い印象。京都新聞さまの記事の影響があったのか、小野Dさまのお力なのか。他の番組紹介の後、待ち時間に雨を全天投影しているのはいい感じ。 時折そこここの椅子の背もたれがキーキー鳴るのはご愛敬。(というか全席の蝶番にCRC注した方がいいっす>スタッフさま)
よくも悪くもお馴染みの感じな今夜の星空紹介の後、やや唐突に開始。
内容はロングヴァージョン+新録かつこちらが初お目見えの夏の星座解説。キネティックノベル版や映像版を観た人なら「ここが本当にプラネタリウムで見れたらなあ……」と思うところがきちんとフォローしてあり、すずきけいこさまと小野大輔さまの掛け合いが円形のドームに響き、ひたすら耳に心地いい。
これを目当てに遠路を長駆して恐らく後悔はしない……と思います、後悔したらごめんなさい。まあ、これを書いている時点であと数回しか投影ありませんが、興味が沸きましたらぜひ日程ご確認の上でお越しを。
ここからは、原作シナリオを担当した人間としての技術寄りな感想。(理屈っぽいです)
プラネタリウム版planetarianには通常版と特別版(長尺バージョン)があって内容が違い、涼元が実際に観ているのは後者2回なのだけど、とにかく思うのは、「これ、削るの絶対キツい」ということ。
ヒロインが間断なく喋る上に、BGMや必要な『間』含めて削れるマージンがほとんどないので、「ここを取っ払いたい」「ここにあれを移動したい」ということがほぼ不可能。無理矢理やるにしても、新しく画を起こせたり台詞を新録しなければならないので、事実上『今あるブロックの塊(しかもワンブロックがデカくて形が複雑)2時間分から半分以上のブロックを取っ払って元の形を保つ』という、ほぼ無理ゲーな作業を強いられている感じ。
原作キネティックノベルや映像版のファンの方がプラネタリウム版を観ると「あのシーンはないんだ」とか、「あそこがないとここがわかりにくいのでは?」ってところが少なからずあるとは思うけど、そういった感想は承知の上で「でもこれってスゴいまとめ方してるんですよ」と、ほんのっちょっぴりだけ擁護させてはもらいたいなあと。
特に各媒体のplanetarianをしゃぶり尽くした上で、ご自分で何らかの創作をされている方は、『どこを削ってあり、そこを削ったのは何故か? 削った結果残されたのはどこか?』という送り手観点からプラネタリウム版を観てみると、色々とスキルアップにつながるかもしれません。実際、『削るところがほぼないはずの原作からさらに削りまくるとどんなことが起こるか』のテストケースとしてすごく興味深いんです、プラネタリウム版planetarianは。
他にも『「萌やし泣き」が機能する前提条件の再確認』とか、『片方向になった複数の伏線が、作り手の予期していないミスリードを生む可能性』とか、作劇論的に語りたいことが色々あるんですが、このぐらいにしておきます。 実際そこにある作品そのものの価値とは関わりないことなので。
投影終了後。
夢心地のまま長い境内の参堂を抜け、物集女街道沿いをぼつぼつ通っていたら、よさげなフルーツサンドのお店やよさげな八百屋さんを見つけ、もうちょっと涼しくなったらまた改めて来ようと心に決める。神社自体の雰囲気もすごくよかったし、スターオーシャンも観たいし。
が、建物は見えるものの入り口がよくわからず、屑屋よろしくそれっぽいところを無理矢理ショートカットしてどうにか敷地内に到達できた。
さりげなく混じっている見覚えのあるポスターを横目に、いざ豊橋市視聴覚教育センター内部へ侵入。
こちらの施設ははじめてだったけれど、設備がいちいちレトロな上に、展示内容が超いい意味で昭和でもろにツボ。
科学館の超定番、動滑車定滑車とか凹面鏡と凸面鏡とか、失礼ながら他の館ではとっくに更新されているであろう出で立ちの機材が現役で、地元の少年少女たちが目を輝かせて遊んでいる。まさにかつて自分が親しんだ正しく楽しい科学館の光景。
それを奧で見守るのは、五藤光学研究所製GM-15-AT投影機。
時代を経たモリソン式投影機の、各所にみなぎる鉄工所感。
いいなあ……
うっとりしてたらプラネタリウム開場時間を回っていた。痛恨のミス。
あわてて二階会場に上がる。
ほぼ満員の客入りに失礼ながらびっくりしつつドーム内に進み、どうにか席を確保する。
一息ついて、スカイラインの街並みに気づいた。
プレスタワーですよね、これ。浜松駅前の。肝心の松菱が残ってないからわかりにくいけど、
planetarian冒頭、ゆめみが道行く人々に呼び込みしていたであろう場所から眺められたはずの情景。
まさか投影前から浜松気分に浸れるとは……
ほどなく解説員さまがご登場。
この前説が濃い&長い&完全こちら向けで、お約束の諸注意(禁煙とか非常口とかのアレ)を後回しにして続く続く。多分一般のお客さんも多いけど大丈夫なの?と冷や冷やしたりもした。件のスカイラインは360度カメラで現地まで撮影しに行ったとのこと。ありがたいことです、はい。
こちらで星空を紡ぐのは、軽快な動作の五藤光学PANDORA+バーチャリウムII、通称パンドラさん(ホントに公式サイトでこう呼んではります)。この館の三代目の投影機だそう。(二代目はinfiniumβミノルタさん)
惑星投影機を自前で持っていないので、そちらは全天周プロジェクターが受け持つというハイブリッド式。水平式で全席南向きな座席配置にびっしりの観衆も相まってか、乗組員みんなを運ぶ恒星船のナビゲーションシステムみたいな、ちょっとレトロSFな雰囲気。
いよいよ投影開始。日が落ちて一番星が輝き、今夜の星空解説から。
冬でもまだ見えている夏の大三角、秋のアンドロメダ、そしてオリオンと牡牛、大犬、子犬……
オート番組を入れない完全な生解説は独特な味で、商業投影でも科学投影でもない、敢えて言うなら小学校の校長先生が我が町我が子を紹介しているみたいな……
星の巡りは夜半を過ぎて、南の海上低くに見えるカノープスの話、そしてちょうどこの日前後、木星と火星の接近についての解説と進み、無事に夜明けを迎えて終了。
もうかなりお腹いっぱいなのに、まだメインディッシュが残っている。
プラネタリム版planetarian。冬休み臨時投映の中の、そのまた日曜だけの38分版。
劇中のゆめみの星空解説だけが季節に合わせた新版で、それ以外は郡山市ふれあい科学館 スペースパークでの番組と同じものらしい。解説シーンを実際に投影機が受け持つハイブリッド版も捨てがたかったのだけど、日程の都合上こちらを拝見することになった。
感想は……キレイにまとめられないので、鑑賞中に頭に浮かんでいたことを例によって箇条書きで。
終わった後は拍手が湧いていた。
目をつぶってそのまま眠ってしまいたかったけれど、他の方が出られない位置だったので腰を上げ、パンドラさんにご挨拶し、愛想もなく撤収。
二川駅に向かいつつ余韻に浸る。全国各地でもっと投影が増えたらいいと思うけど、やっぱり設備や席配置上、館を選びそうなのは事実。それに何より……前説でもあったけど、『プラネタリウムのアニメ番組』を求めてくるお客さんの予想や期待を裏切りそうで。こういう番組が市民権を得た時には、みんながプラネタリウムに求めるもの自体が変わっているんだろう。
ともあれ、子供たちが楽しそうなのが自分にはいちばんよかった。
プラネタリウムの星空と、目を輝かせる子供。どちらもいいものだよなあ、と。
2018年1月10日時点で既に土日2回の投影しか残っていませんが、興味がおありの方はこの機会にぜひぜひ。
ここからネタバレ&個人的視点での感想を少しだけ。
(反転しときますので、できればまずは投影をご覧になってから、空気を読まない理屈っぽい蛇足OKという方だけどうぞ)
ドーム内壁全体に直接映す場合と、正面横長のウインドウにテレビ画面のように映す場合があった。これが交互になることが多く、視点移動が必要になってちょっと煩わしかった。演出なのか、あるいは何らかの事情ゆえかはわからないけれど、客視点では正直あまり有用性を感じなかった。ドームにどかーんと映しちゃう方が派手だし楽しいし、何より『せっかくひろーいスクリーンが前後左右どころか上まであるのに、のぞき穴みたいにして映さなくても』と貧乏くさいことを思ってしまった。
エピソードやシーンの省略はまあしょうがないなあと。新録したり新しい画を起こしたりはできないだろうから、どこをどう選んでも不足は出ると思う。でも、自分では『ここはないと』と思っていたところが大胆になくなっていて、確かにあんまり違和感を受けないのはむしろ発見だった。
逆に、『ここを生かすなら前のあそこは入れないと』という箇所もちらほらあった。特に例のあそこ。あれだと屑屋の最後のセリフに困惑する人、屑屋の立ち位置が掴めない人が出ると思う。そして、最後の最後のワンカットについては…やりたい気持ちと意図はわかるとだけ。
星空投影シーンは本当に素晴らしかった。ここだけは普通のスクリーンには絶対に真似できない。正直、ここをもっと前面に押し出して、前後のゆめみと屑屋のやりとりはもっと端折るのかと思っていた。そして、できれば投影機に投影シーンを受け持ってほしい。ハイブリッド版も見たかったなあ……
]]>開館時間に合わせ、敢えて正門前に徒歩で到達。そりゃもうやる気満々。
取るものも取りあえず夜行性動物館へ。(写真は後でもう一回来た時に撮影)
入ってすぐにフェネック二匹がお出迎え。
「のび~。あ、見てた?」
もうお一方はまんまる熟睡モード。それでも隠しきれないお耳がかわいい。
ともあれ前回日本平動物園でのルートミスをちょっとだけ取り戻せた。
そしてこの方、サーバルキャットのステルちゃん。
いきなりのグラビアモデル立ち、まさにスターの風貌。
毛布をガジガジしてたと思ったら、
ごろ~んからのー。
サービスショット。
あざとい、さすがネコ科あざとい。
開園からしばらくは室内が明るいので写真を撮るならこのタイミング。カメラガチ勢の熱気と鳴り響くシャッター音により、完全にアイドルグラビア撮影会状態で、わかっているのかいないのか、ステルちゃんもサービス精神超旺盛。たっぷり堪能できた。
その後はとにかく広くてゆったりした敷地を、どうぶつ探して右往左往。
まずはアフリカ園。
作り物と見紛うほど縞が綺麗なグラントシマウマさん。
いや実際、遠くの方々は微動だにしない&佇まいがザ・シマウマな感じなんで、「あそこのはオブジェ?」と訝しんだりもしたり。(もちろん本物)
なぜか鉄柱をぺーろぺろ舐めているアミメキリンさん。
もう一方ははむはむお食事中。そこに話しかける、ツノがアグレッシブだけど草食動物なエランドさん。「おいしい?」「まあまあ」
「じゃあ一緒に食べる」「うん、やっぱりいいよね、草」
舐め飽きた。
一方その頃、はるか離れた猛獣舎では、
動物園の定番風景、まったくやる気のないライオンのご家族。
今なら隣のブースに敷いてあるアムールトラとセットでご提供。
そして南国オーストラリア園では、
なんか壁際に点々と落ちてる、と思ってよく見たら、
伊藤若冲作、群カンガルー図。(嘘)
この日はかなり寒かったんで気持ちはよくわかる。砂、あったかいよね。
では日本産のみなさんはと言えば、
日向ぼっこしたり毛繕いしたりされたりの豊橋ニホンザル軍団。のんびりまったりムード。
と思ったら、木の出っ張りでひたすら斜め懸垂してるストイックな奴がいたり。何を目指しているのかね君は。
こちらもある意味もはや日本産、フンボルトペンギンさんのお尻 。キュート。尾脂腺。(東武動物公園ニコ生配信で覚えた)
そしてこちらはジェンツーペンギンさんのお尻。足が黄色いのが可愛い。ぺたぺた歩くよ。
鮮やかな胸とクチバシが存在感抜群、王者の貫禄キングペンギン一同。でも雛の方がさらに存在感がスゴいという。
もはやお馴染みコツメカワウソさん。
とにかく激しく楽しく動き回るので大変撮影困難な中、噂のお手玉遊びがどうにか撮れた。
「なにそれたのしそう~」
「たのしいよ~」
日が高くなったら遊び疲れてかわうそだんごになってたけど。
丸太を枕のホンドギツネさん。
もう一匹さんがずっと周りを走り回ってたけど我関せずでお昼寝。名前はオアゲさんとイナリさんだけど、どっちがどっちかはわからなかった。たしかにそこはかとなく美味しそう。
相変わらず姿勢のいいミーアキャットさん代表。基本見張っているか穴を掘っていて、その間に置き餌をスズメにバクバク食べられている。
「あれ、どこかな?」と思うと、
いい感じに鉄骨にフィットしていたパタスザルさん。
ってめっちゃ近くにもいるしっ。(お互いびっくり的な)
…だから近いんだって。
対照的に、素人カメラマンにやさしいヨウスコウワニさん。フォトジェニックかつほぼ動かないので。 ちなみにハ虫類舎は日本平動物園に比べてコンパクトだけどなかなかの人気。展示はもちろん、中にいると暖かいので。
暖かいといえば、大温室も素晴らしかった。こちらもどこにカメラを向けてもフォトジェニック。無骨な骨組みの下に見たこともない木々が茂っている様子から、映画サイレント・ランニングを思い起こしてみたり。
とまあこんな感じで、他にもカバとかシロサイとかアジアゾウとかフラミンゴとかモモイロペリカンとかタヌキとかとかポニーとかロバとか木曽馬とかゴマフアザラシとかフクロウとかコウノトリとかツチブタとかエミューとか……ああ、切りがない。とにかく巡るのが楽しすぎて飲み食いする間もなかったほど。
14:00ジャスト、次の予定が迫ってきたので泣く泣く撤収。
ブラキオサウルスさんや顔ハメ看板さんに見送られつつ、のんほいパークを後にした。
全く周り切れていないので、必ずまた来ようと誓いつつ。
その他、のんほいパーク初訪問にて思ったこと箇条書き
後半へつづく。
]]>いかにも清水っぽいスーパーに行ったり、
いかにも清水っぽい缶詰売場を冷やかしたり、
町角でみんみを感じたり、
ヨットの間から登る満月を眺めたり、
おせちを詰めたり、
神棚に餅をお供えしたとたん猫に登られたり、
某所で酒盛りしたり。
ともあれ、本年もよろしくお願い申し上げます。
]]>人丸前駅ホームでベッタベタな写真を収め、いつもの明石市立天文科学館へ。
投影機のイエナさんと再会。肌つやも良くお元気そうで何より。
稼働21000日の区切りには二日遅かったけど、心の中でお祝いを言う。 クリスマスリースも飾られていて、本当に愛されてるんだなあと思う。
プラネタリウムの演目は、今日の星空からプレアデス姉妹とオリオンの話、安定の解説と安定の星像。やっぱり昔ながらのプラネタリウムはいいなあと実感。そして12月の番組『星の大きさ比べ』。オーソドックスな内容ながら、星の直径がドラゴンボール張りにインフレしていくのを見ていると、ただだた人智を越えていることだけが実感できる。これもまた愉しい。
全天周映像担当のSUPER MEDIAGLOBE-II、コニカミノルタさん。こちらにもクリスマスリースが奢られていてちょっとほっこり。
その後は館内展示をつらつらと。
来年ははやぶさ2リュウグウ到着か、アツいよね~とか言いつついろいろ復習。
そして時計塔展望台へ。たとえ息が切れようが、らせん階段で往復するのがマイルール。
その途中で見つけた雪だるまさん。 相変わらず色々ネタが細かい。
まあこちらのわけですが。http://www.nedogu.com/
シアワセナゲキダンによる朗読劇「人間失格〜グッド・バイ」@旧グッゲンハイム邸を鑑賞。
人間失格はウン十年前に読んだきりで、『あれ? ここってこんなだっけ?』と『そうそうここここ!』が入り交じり、いい感じで聴き込んでいた。舞台を観るというよりは自分の内面を覗く感じに思ったのは、太宰×朗読劇という形態ならではだったかなあと。
インスタントカレーと蒸し野菜、簡単な昼食を済ませ、近所の小学校まで投票に出かけた。
もうかなり風が強く、時折傘があおられるほどだった。普通なら外出は控えたいぐらい。それでもちらほらと、同じ方向に歩いているご同輩を見かける。
10月の台風といえば、自分ぐらいの歳では昭和54年の『台風20号』になる。静岡はもちろん全国的にも大きな被害が出たはずだけど、自分の中では昭和49年の七夕豪雨と共に、「なんだかみんな大騒ぎだった」という記憶しかない。今回の21号『ラン』も気象史に残りそうなクラスだけど、さりとて被害が軽いよう祈るぐらいしかできない。
靴の中が微妙に濡れるぐらいで、会場の体育館に着いた。
この天気のせいもあるんだろう、手際がいいとは言えない……というか、有り体に言ってやる気に乏しい運営に、内心『コミケでこれなら暴動起こるぞ』と思いつつも、無事投票を済ませた。『ゴミの山からいちばんマシなゴミを選ぶのが選挙』ということは重々わかっているつもりだけど、本音はやっぱり「この人/党に任せてみたい! 任せられる!」って先があったらなあと思う。
小学校の敷地に入る機会はもはや選挙の時ぐらいしかなく、ついでにそれとなく観察する。雨で田んぼのようになったグランドや、一輪車ラックや、逆上がりの補助具や、今風のキャラクターが描かれた「手を洗いましょう」の看板や、自分たちの頃に比べて随分きれいな水飲み場、それに給水装置付きのモダンなアサガオ鉢。
「自分が小学生の頃にこれがあったら、あのアサガオは枯らさなくて済んだかも」
ぼんやり考えつつ、雨風に震える空鉢の群れをしばし眺める。
台風が単なる楽しいイベントで、その裏で困る人がたくさんいたことまで見えていなかった頃。
あの頃に戻りたいとはさすがに思わないけれど。
台風がただの『迷惑な天気』になり下がってしまうほどに、ココロを磨り減らしたくもない。
雨はずっと激しくなって、ちょうどいい傘の案配を探りながら、結局ずぶ濡れになって帰る。
本音を言うと、今だって台風はちょっと楽しいなあ……
随分小綺麗になった気がする入園ゲート。ちなみに前回来たのは20年ぐらい前。
上の棚に片づけられているレッサーパンダ。涼しくなったら下ろします。 知らんけど。
葉っぱをはむはむ食べているこざるさん。(ブラッザグエノンかな?)
水中回廊をゆったり上がってくるゴマフアザラシ二頭。とっても涼しげ。
チューブをのへーっと上昇していくゴマフアザラシ。わかっててサービスしてくれてる感じなのが、さすが賢い海獣。
一方、浅瀬で座礁してる奴も。この体勢で寝られるのがスゴい。
開きの陰干しと化しているホッキョクグマ。暑いしね。
キリンさん。テクスチャーが綺麗なのとほとんど動かないので最初作り物かと思った。
アジアゾウのサービスショット。鼻で枝をつまんで身体を掻いたりしていた。器用。
アジアゾウ二頭。どちらも昭和40年代生まれだそう。元気で長生きしてほしい。
遠くに落ちてる虎の敷物。
バターになりかけてるアムールトラ。模様がすごく綺麗。
あられもない寝姿のライオン。
ぐでー。
完全に大きなネコのピューマ。全くやる気がございません。
こないなクソ暑っつい中無駄に体力つこたらそら死にますやんか。
ダレダレなネコ科一同を横目に、やる気満々のミーアキャット一族代表。ポーズがあざとい。
意味不明な造形ナンバーワンのオオアリクイ。外で出くわしたらビックリするより自分の正気を疑うレベル。
お食事中のフラミンゴ軍団。優美な佇まいとは裏腹に、そこここで「やんのかおらー」と突っつき合いしてた。
フツーに二度見するホオジロカンムリヅルの威容。住宅街にいきなりコスプレの人が紛れ込んでる感じ。
トキはトキでもわりとカジュアルに数がいるショウジョウトキの皆さん。
ペリカン単縦陣。この後、ショウジョウトキ軍が守備していた浮島に上陸し占拠。
呼んだら「まあちょっと撫でてみる?」という感じでやってきた鷹揚なヤギさん。
窓辺に陳列されているプレーリードッグの置物。 (本物)
レストハウスにて遅い昼食。ぼっかけ丼とはんぺんフライ。待ち時間30分弱。繁盛していて何より。
飲みかけの静岡麦酒。美味し。ちなみに静岡にはサッポロビールの工場があるので。
しろくまカレー(大人用)。味はレジャーランドで食べるなつかしいカレーそのもの。量もわりと多い。
サービス満点のへび。同僚の大半がただただとぐろを巻いてるだけの中、ずっとうねうねしてくれていた。
水槽越しに寄ってきてくれた気さくなクチヒロカイマン。かわいい。爬虫類館は大変充実しているのでお薦め。
ペンギン舎と点在するフンボルトペンギン。できればもうちょっと近くで見たい気が。ふるるー。
所在なげに佇むペンギンの皆さん。飛び込みそうで飛び込まない。ふるるー。
ダチュウ。じゃなくてダチョウ。「あっいらっしゃい~」的なニュアンスで奥の方から駈け寄ってきてくれてこっちが恐縮する。
ダチョウ大アップっていうか近い近い。個人的に今回のモストお気に入り動物。できれば仲間を増やしてあげてほしい。
……とまあ、総じて大満足な一日でした。
その他感想箇条書き
・人多い。だれだ今日び動物園は不人気とか言ってた奴は。
・全体的に清潔で、かつての動物園にありがちな暗いじめじめした感じはほぼなかった。
・やっぱり実物の動物さんたちはスゴい。テレビや写真とは説得力が全く違う。
・よく注意して見ると、ところどころに草を刈ってたり掃除をしているスタッフの方々がいらっしゃる。子供の頃はまさにここが見えていなかった。
・昔に比べれば設備も飼育展示技術も改善されているんだろうけど、常同行動している動物を見るのはやっぱり辛い。
・あと、ひとりぼっちの個体も見ていてこちらが淋しくなる。
・噂の猛獣館299、基本寝ている大型ネコ科のみなさん。まあ猫だしね。
・爬虫類館は山の上に隔離されていたと記憶しているけどメッチャ一等地になっていた。
・へびかわいいよへび。
・亀、思っているより全然歩くの早い。
・珍しい動物を遠くから見るのもいいけど、身近な動物が近くで見られるのが思いの外嬉しい。
・なんだかんだでフレンドリーな動物はかわいい。今回はヤギとダチョウがツートップ。
・園内のレストランがほどよく昭和な風情。
・敷地自体はそう広くないけど、起伏がある上に展示が立体的なのでかなり歩くことに。
・夜行性動物館に寄り忘れたのに後から気づいた。痛恨のミス。フェネック~。(泣)
・レストランメニューやバスの時刻表がリンク切れになっているなど、公式Webサイトがわかりにくかったり、ちゃんとメンテされてないのが残念。
・これは動物園だけのせいじゃないけど、バスのダイヤが本当にわかりにくくて往生した。お盆時のダイヤは祝日扱いかと思ったら土曜扱いだった上に、8月14日(月)にシャトルバスが出るかは調べようがないなど罠満載だった。
・けもフレ云々とは関係なく行く価値あり。一日たっぷり楽しめる。
・ていうか、これで一般610円は安すぎ。
その中の一篇に、『Subject: ホームページ拝見しました』という実験短編があります。もう十ウン年前、日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞をいただいた後ぐらいに着想ました。URLに誘導するのが目的のSPAMの書式を踏襲するという形体だった関係上、初出はあらかじめ希望された方に捨てアカウントからメールで配信するというちょっと面倒くさいものでした。
インフルエンザが流行る季節に自分でもなんとなく思い出すこともあり、読み返してみたところ、さすがに時代遅れではあるものの自分の原点のひとつがここにあるなあと思い、恥を忍んで再掲載することにしました。今書けばこうじゃないと赤面するところもあるのですが、敢えて当時のままに。今はメールコミュニケーションの重要度が激減していますし、SPAMなんてまともに読まない方が多いとは思うのですが、メールボックスに届く差出人不明の怪文書さえ、得体の知れないどこかに繋がっていた頃の残滓だと思っていただければ幸いです。
Subject: ホームページ拝見しました
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初めてメールを差し上げる者です。
貴方のホームページは以前から拝見しておりました。幻想小説の書評や日記
などを隈無く読ませていただき、「この方にならわかっていただける」と思い、
こうしてメールを差し上げた次第です。
最初にお断りしておくべきなのは、このメールは非常に冗長で、貴方の貴重な
お時間を浪費させてしまうだろうこと。そして私自身、このようなメールを
読み進めたら、途中で「幼稚な悪戯だ」と憤り、消去してしまうだろうという
ことです。その点を自覚している上でなお、最後までお読みいただくことだけが
私の望みです。幻想や虚構の世界に関して並々ならぬ知識と理解をお持ちの
貴方になら、必ずやそうしていただけると身勝手な確信を抱いております。
私の職場では各自にPCが割り当てられていて、就業時間中も比較的自由に
ホームページを閲覧することができます。ある時、私は親しい同僚から
「とても奇妙なページ」のことを教わりました。
そのページはいわゆるライブカムの映像が24時間流されているだけの
退屈なもので、どこが奇妙なのか最初は理解できませんでした。
リンクも説明文も一切なく、ただドットの荒いカラー動画が中央に
ぽつんと表示されているだけなのです。回線品質も悪く、まったく
映らなかったり接続エラーになったり、それどころかサーバー自体に
接続できないこともしばしばでした。それでいて、「もうなくなって
しまったのか」と思いながら数日後に接続してみると、何事もなかった
かのように復帰しているのでした。
画面はいつも全く同じ、どこかの公園の一画でした。
どうということのない土の広場に、背もたれのひしゃげた木製のベンチが
ぽつんとあり、その両脇を広葉樹らしい木の幹が挟んでいます。左側には
四角と半円を組み合わせたような形のジャングルジムが半分だけ
見えていました。右奥には小さな噴水があって、景気の悪い水しぶきを
ちょろちょろと噴き上げていました。
初めてその映像に惹き込まれたのは初夏の夕方でした。仕事上のいざこざで
気が立っていたせいもありました。私はどうしても合わない出納記録の
チェックを放り出して、ブラウザを立ち上げました。その時何とはなしに、
彼に教わったページに繋いでみたのです。
公園には5人の子供たちがいました。人が映っていたのはその時が初めてだった
と思います。年齢も背丈もばらばらな小学生ぐらいの少年たちが、「田んぼ鬼」
で遊んでいました。土の地面に大きな田の字を描いて、畦道を鬼に捕まらない
ように素早く移動する。私が子供の頃にもあった、素朴な遊びです。
解像度の低い無音のライブカメラでさえ、彼らの生き生きとした笑顔や
囃し立てる声が届いてくるようでした。私はささくれだった気持ちが
落ち着いてくるのを感じていました。オフィスビルが建ち並ぶ一画に、
昔ながらの駄菓子屋があるのを見つけたような、不思議な感じでした。
ほどなく私は、モニターの片隅にライブカムのウィンドウを常駐させておく
ようになりました。私にとってそれはお守りのようなものでした。運が良ければ
映像が映り、さらに運が良ければ子供たちの姿を見ることができます。
公園に来る常連にはいくつか仲良しのグループがあったようです。自転車を
器用に乗り回す子供たちや、ベンチでプラモデルを組み立てる眼鏡の少年、
ごく希に女の子だけがゴム飛びをして遊んでいることもありました。
私が贔屓にしていたのはやはりあの5人組の少年たちでした。彼らに
会えた時には、決まって仕事もスムースに進みました。
同時に妙なことに気づきました。残業中の深夜や昼前に見ても、カメラが
映す公園は決まって、夕方特有の物悲しいオレンジ色に染まっていました。
風に混じりはじめた夕闇の冷たさや、近所の家から流れてくる夕食の匂い。
仲間たちと束の間分かれる時が近づいてくる。だからこそ、半ズボン姿に
野球帽の少年たちは、一夏のセミのように真剣に遊んでいるのです。
残照が子供時代の刹那だけを凝縮したように、彼らの瞳や頬を痛い程に
輝かせていました。それでいて夜は訪れることなく、少年たちはかくれんぼの
延長のように笑いながらフレームから消え、そしてまた現れるのでした。
つまり、そのカメラは夕暮れ時の公園しか映さないのです。
そのようなことが技術的に可能かどうかは私にはよくわかりません。例えば、
光線の具合をうまく補正して夕方らしく見せているとしても、子供たちが昼夜
(こちらの時間でという意味ですが)を問わず公園にいるはずはありません。
映像自体がライブではなくいくつかのシーンを合成してある、あるいは本物
そっくりに作られたコンピュータグラフィックスであるなど、他の可能性も
考えました。しかし問題は、なぜそんなややこしい仕掛けをしてまで、
あの公園を夕暮れ時に保とうとしているかでしょう。
「ページの制作者に事情を訊いてみれば」とお思いのことでしょう。私の同僚も
同じことを考えたようです。問い合わせようにも連絡先はどこにもなく、
サイトマスターはおろかサーバーのある国も、同じサイト内に例のカメラ以外の
ページが存在するかどうかもわからない。子供たちの身なりや映像の雰囲気から、
その公園が日本のどこかにあるだろうこと以外、何一つ明らかにはなっていない。
そのページ、あるいはそのカメラがいつからそこにあったのかさえ全くわからない、
彼はそう言っていました。
少なくとも職場の中では、そのページのことは私と彼以外知らなかったと思います。
私の同僚はもともと現実主義者で、与えられた仕事を黙々とこなすタイプでした。
例の公園のことを話題にする時には、周りの者たちに聞かれないように注意した
ものです。「いい大人が」という照れくささもあったでしょう。軽々しく
他言するべきではないと、何とはなしに思っていたのかもしれません。
ただ、彼が年若い社員たちに、「手つなぎ鬼」とか「だるまさんがころんだ」とか、
自分が少年だった頃の遊びを懐かしそうに話すのを小耳に挟んだことがあります。
その時は「柄にもないことを」と不思議に思ったものですが、今考えればあれが
最初の兆候だったのかもしれません。
私はその公園の謎を解明したいとは思いませんでした。どのみちネットの
向こうにある、無害な映像の話なのです。ただ、あの5人の少年たちに対して、
私と同僚が奇妙な連帯感を持っていたことは事実です。
彼らのいちばんお気に入りの遊びは野球でした。5人で2チームを組む
のですから、変則ルールのいわゆる三角ベースです。キャッチャーはベンチに
立てかけた板切れ、守備に就くのはピッチャーと野手だけで、ランナーに直接
カラーボールを当てればアウトという乱暴なルールも私たちの頃のままでした。
データ入力の片手間に彼らの試合を観戦しながら、同僚と私は「もう少し選手が
いてもいいのになあ」と冗談を言い合ったものです。
いちばん小さな少年は両方のチームのランナー専任で、ボールを当てられる
ことはありませんでした。私が生まれた土地では、そういう役柄のことを
「あめんぼう」と呼んでいました。歳の離れた者同士が遊ぶための子供なりの
知恵だったと思います。現代っ子の彼らにも伝わっているのが意外でもあり、
嬉しくもありました。
ある時、あめんぼうの少年が広場の真ん中にぽつんと立っていました。他の
少年たちの姿はなく、夕風に髪の毛をくしゃくしゃにした彼は、端から見ていても
痛々しくなるぐらい心細そうでした。それでも彼は決してそこから離れようとは
しませんでした。やがて私は気づきました。彼らは缶蹴りの最中なのです。
私にも経験があります。年少の子に何度も鬼を続けさせて、夕暮れ時になったら
何も言わずに帰ってしまうのです。苛めというほどのものではないでしょうが、
残酷なことには変わりありません。少年は命令を言い渡された兵士のような
愚直さで、ちっぽけな空き缶をいつまでも守り続けています。
声をかけられるものなら「早く帰りなさい」と言ってやりたいぐらいでした。
結局彼は1時間ぐらいそうしていました。私は会議のために席を立ち、
戻ってきた時には少年の姿はありませんでした。やっと家に帰ったのだと
ほっとしました。夕暮れだけの世界で彼らがどこに帰るのかまでは、
その場では考えが至りませんでした。
その公園では季節や天候もどこか狂っていました。「日本全国が快晴」と正午の
ニュースが報じている最中でさえ、柔らかい雨が土の地面を湿らせていました。
少年たちは黄色や青の雨傘をジャングルジムに被せて、即席の秘密基地を造りました。
誰かが放っていった玩具のバケツが、ベンチの脇で寂しそうに雨水を貯めていました。
オフィスの窓の外に木枯らしが吹く季節になっても、子供たちは相変わらず
半袖に半ズボンで、素足で噴水に入って水遊びをしていました。注意するような
無粋な人物は現れませんでした。ゲートボールをする老人も、外回りの
サラリーマンも、遊び疲れた我が子を迎えに来る母親も、公園に付き物の大人は
一度も見かけたことがありません。少年たちの服装も遊びそのものも、
物質的に恵まれた今の子供にしてはあまりにも質素で素朴でした。
この公園はそういうところなのだと、私はごく自然に受け入れていました。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
その内に業務が忙しくなりました。家内の出産などの私事も重なって、
公園のページにはほとんど接続しなくなりました。結局のところ、少年時代の
夕暮れ時は追憶の中にあるからこそ切なく美しいのです。ただ、私にURLを
教えてくれた同僚の方は、別の受け取り方をしていたようです。
真冬のある日のことでした。私の部署ではひどい風邪が流行っていて、同僚も
週明けから休んでいました。無遅刻無欠勤がトレードマークの堅物でしたので、
よほど調子が悪いのだろうと思いました。仕事は相変わらず忙しかったのですが、
この日は段取り合わせに手違いがあり、ぽっかりと時間に穴が開きました。
ふと思いついて、私は久しぶりに例の公園に繋いでみました。
淡いオレンジ色の残光に満ちた画面で、いつもの少年たちが三角ベースの野球を
していました。ただひとつ違ったのは、彼らに新しい仲間が加わっていた
ことです。年少の子と同じぐらいの背丈の少年が、長いバットを勇ましく
振り回していました。きっと最近この公園に来て、彼らと打ち解けたのでしょう。
よくあることです。私は心から少年たちを祝福しました。これで3人対3人で、
あめんぼうなしの野球ができるな、と。
翌日、私は上司に呼ばれました。同僚はその日もまた欠勤していました。
仕事の肩代わりを頼まれるのだろうと思った私に、上司は声を顰めて、
「実はあいつは行方不明になっているらしい。心当たりはないか」と訊きました。
日曜日の朝、家族に「用事がある。夕方までには戻る」とだけ言い残してどこかに
出かけ、それきり連絡が取れなくなったという話でした。警察が捜査したにも
関わらず、同僚の行方は依然として知れません。家庭が崩壊寸前だったらしい
ことや、少なくはなかったローンの支払いのことなど、興味本位の噂がいくつも
流れましたが、私は他の者たちとは全く違う理由を考えていました。
貴方にならもうおわかりでしょう。それは絶対にありえないことです。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
しかし、私は調べるだけ調べてみようと思い立ちました。
調査は簡単ではありませんでした。いくつもの方法を試みては挫折するうちに、
遊具にしても噴水にしても、市役所の担当部署で厳密に管理されていることを
知りました。根気強く問い合わせた末、あの映像によく似た公園がとある場所に
実在することを突き止めました。
明日そこに行ってみるつもりです。私の住んでいる土地からなら、夕方までには
往復できる町です。同僚の行方に関する手掛かりが何かつかめればと思います。
もっとも、「あのベンチや噴水やジャングルジムが実在するなら、この目で
直に見てみたい」という気持ちがないと言ったら嘘になりますが。
私の話はこれで終わりです。
正直、送信するべきかまだ迷っています。恐らく送ってしまうことでしょう。
お返事を書いていただく必要はありません。そちらにお気を遣わせたり、
面倒事に巻き込んでしまうのは私の本意ではありません。ですから敢えて署名は
省略させていただきます。
ただ、貴方にこのような戯言を打ち明けた人間がいたということ、それだけは
心の隅に留めておいていただければと思います。万が一、私が帰れないような
状況に陥ってしまったとして、誰かが私の足取りを真剣に追ったなら、あるいは
貴方のホームページに行き当たるかもしれません。そのぐらい、貴方と私は
近しい存在のように感じております。
それでは、失礼します。
勝手な話を長々と並べ立てましたことをどうかお赦しください。
追伸
上の文面を書いた後、私なりに悩みました。ここまで打ち明けておきながら、
いちばん肝心なことを伏せておくのはフェアではないように思えます。
恐らく貴方はこの話の真偽を疑っている、あるいは体のいい悪戯だと
思っていることでしょう。面白半分で試してみるのはお勧めしません。
本当にそれが映ってしまった時のことをよくお考えになった上で、
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
以下のURLをご覧になるかどうか判断してください。
]]>
娯楽の殿堂エスパルスドリームプラザと観覧車
木彫りのパルちゃん&オレンジだるま&至るところに貼ってあるJ1昇格祝賀幕
観覧車から観るヨットハーバーと快晴の富士山
正月仕様で榊と御神酒をお供えした実家神棚&段ボール製即席猫返し
神棚を襲撃しに行けず不満顔の実家猫くろこさん
頂き物のハム含有率が高い涼元家おせち2017
某所で拝んだ日の出の様子
ともあれ、今年もよろしくお願いします。
]]>そして今、『宇宙ノ卵』は涼元宅、書斎の机上にある。
グレた宇宙にならないように、大切に見守らないと。
Guignol & JAM POT 天体観測展 宇宙や天文をモチーフにしたアクセサリー、オブジェ、雑貨の展示販売イベント 12月25日(日)までなので、ご興味を持たれたならお早めに。アクセサリーは基本女性向けですが、例えば稲垣足穂あたりが好きな向きなら「おっ」と思うものが沢山ありました。
]]>屋上にある天体観測ドームのスリットが真っ昼間から開いている。ということは……
宇宙開闢の歴史を1年に見立てた展示を眺めつつ、らせん階段をじりじりと登り、16階に到達。そこで待っていたのは……
西村製作所製40cm反射望遠鏡。つまり、イエナさんならぬ西村さん。
視野に導入されていたのは昼間の金星。青空をバックに、真っ白でほんの少し縁が欠けた星が、どこか気恥ずかしそうに、控えめに映えているのを見た。
それから、顔馴染みの投影機にご挨拶。
その回の解説は落ち着いていて心地よい女性の声。諸注意、天頂の位置、北極星の位置、太陽から一番星、日没、今宵の夜空と進み、『目をつぶってください』に誘われて……満天の星空。いつ来ても変わらない、優美で穏やかな星々の輝き。
10月の投影プログラムは『キトラ古墳に描かれた星空』。石室の天井に描かれていたという古代中国の星座の再現。圧巻だったのは、歳差軸を動かして、天の北極の位置をキトラ古墳に描かれた当時まで遡らせるという趣向。まさに、『プラネタリウムはタイムマシンでもあるんです』の再現。本当にいい投影を見た。お勧め。
相変わらず充実している展示物と、地元の学生さんの力作自由研究展示を興味深く拝見した後、科学館を辞す。明石市街で名物玉子焼きとビールで腹ごしらえして、三宮に河岸を代える。
午後4時過ぎ。夕暮れが近づくポートターミナルで行われていたのは、川崎重工創立120周年記念展。
旧日本陸軍 三式戦闘機 飛燕。
太平洋戦争時、ドイツのダイムラー・ベンツ社製液冷エンジンを日本でライセンス生産したハ40、それを独自に高出力化したハ140を搭載した改良型。ハ140を積む飛燕二型の生産数は100に満たない。産みの親である川崎重工が社を挙げたプロジェクトとしてレストアした機体の展示。
第一印象は『大きい』。普段暮らしていて、戦闘機を間近にする機会はない。それから、一人の人間を空で戦わせるための仕組みとして、この規模とこの価値は適正だったのかどうか、そんなことに思いを巡らす。
でも……理屈はどうあれ、美しい形。そう感じるのも動かしようのない事実。必要以上に美化する必要も、卑下する必要もない。目前に再現されている翼とその心臓そのものが、誇らしげに、控えめに、そう語りかけてくる。
傍らに展示された新旧カワサキ製過給器搭載バイクもまた同様に美しかった。あの怪物たちにまたがってアクセルを全開しろと言われたら、同じ感想を言えるかどうかは別の話だけれど。
諸々堪能した後、ポートライナーを逆に辿って三宮から帰路についた。
充実しまくりの一日。歩きすぎた翌日は筋肉痛気味だったけれど、悔いはなし。また行こう。