プラネタリウム版planetarian鑑賞@向日市天文館

平成最後の夏、8月吉日。
向日市天文館でのplanetarianプラネタリム投影版の鑑賞に赴いた。

向日市天文館前景

神社の境内にあるということで、プラレアリウムにも認定されている施設。外観は和風建築を模していて、中の設えは古き良き科学館という印象。天体観測ドームも現役だそうで、昼間の金星観測などのイベントもあるらしい。うらやましいぞ>向日市のちびっ子。

ホールの展示物はコンパクトなれど、先代投影機の旧ミノルタ製MS-10ATが静態展示……というか、ぶっちゃけ分解されていたものの、展示形態の端々に愛着が感じられ、大変にテンションが上がる。こっちの方がある意味逆にレアだし。

MS10-AT分解展示@向日市天文館

MS10-AT分解展示@向日市天文館 

MS10-AT恒星球内部@向日市天文館

『のぞいてみよう』と言われたので、そっと覗いてみたところ……

MS10-AT恒星球の金網を用いた瞬き機構@向日市天文館

恒星電球の周りに金網が被せてある。
これをモーターで回転させて星の瞬きを再現するという機構。文献で知ってはいたけど実際の仕組みを見たのははじめて。『神の御業だろうが自然現象だろうが知恵と工夫でなんとかしたる!』という下町工場のオッサン的気概が大変頼もしくステキ。

MS10-AT補機のP-ROKKOR 45mm/F2.8@向日市天文館

全国3億6千万の旧ミノルタファン(盛り過ぎ)の皆様へのサービスショット、P-ROKKOR 45mm/F2.8。PはProjectorの略。無造作にくっついてたけどフツーに珍品のはず。まあ、無理矢理カメラにつけて撮影してもどうなるものでもないですが。

メディアグローブⅢメーカーロゴ@向日市天文館

現役の投影機はミノルタ・メディアグローブⅢ、つまりデジタル全周投影。
燦然と輝く現コニミノロゴと、かわいい飾りが絶妙に合っている。

投影室@向日市天文館 

座席は同心円型ではなく扇形。南天下のお立ち台には事前の情報通り、スタッフさまお手製の例のアレが飾ってあってちょっぴりじーんとする。

例の花束とペンダント@向日市天文館

客入りは涼元が入った回で5割弱ぐらい。思いの外女性が多い印象。京都新聞さまの記事の影響があったのか、小野Dさまのお力なのか。他の番組紹介の後、待ち時間に雨を全天投影しているのはいい感じ。 時折そこここの椅子の背もたれがキーキー鳴るのはご愛敬。(というか全席の蝶番にCRC注した方がいいっす>スタッフさま)

よくも悪くもお馴染みの感じな今夜の星空紹介の後、やや唐突に開始。
内容はロングヴァージョン+新録かつこちらが初お目見えの夏の星座解説。キネティックノベル版や映像版を観た人なら「ここが本当にプラネタリウムで見れたらなあ……」と思うところがきちんとフォローしてあり、すずきけいこさまと小野大輔さまの掛け合いが円形のドームに響き、ひたすら耳に心地いい。
これを目当てに遠路を長駆して恐らく後悔はしない……と思います、後悔したらごめんなさい。まあ、これを書いている時点であと数回しか投影ありませんが、興味が沸きましたらぜひ日程ご確認の上でお越しを。


ここからは、原作シナリオを担当した人間としての技術寄りな感想。(理屈っぽいです)

プラネタリウム版planetarianには通常版と特別版(長尺バージョン)があって内容が違い、涼元が実際に観ているのは後者2回なのだけど、とにかく思うのは、「これ、削るの絶対キツい」ということ。

ヒロインが間断なく喋る上に、BGMや必要な『間』含めて削れるマージンがほとんどないので、「ここを取っ払いたい」「ここにあれを移動したい」ということがほぼ不可能。無理矢理やるにしても、新しく画を起こせたり台詞を新録しなければならないので、事実上『今あるブロックの塊(しかもワンブロックがデカくて形が複雑)2時間分から半分以上のブロックを取っ払って元の形を保つ』という、ほぼ無理ゲーな作業を強いられている感じ。

原作キネティックノベルや映像版のファンの方がプラネタリウム版を観ると「あのシーンはないんだ」とか、「あそこがないとここがわかりにくいのでは?」ってところが少なからずあるとは思うけど、そういった感想は承知の上で「でもこれってスゴいまとめ方してるんですよ」と、ほんのっちょっぴりだけ擁護させてはもらいたいなあと。
特に各媒体のplanetarianをしゃぶり尽くした上で、ご自分で何らかの創作をされている方は、『どこを削ってあり、そこを削ったのは何故か? 削った結果残されたのはどこか?』という送り手観点からプラネタリウム版を観てみると、色々とスキルアップにつながるかもしれません。実際、『削るところがほぼないはずの原作からさらに削りまくるとどんなことが起こるか』のテストケースとしてすごく興味深いんです、プラネタリウム版planetarianは。

他にも『「萌やし泣き」が機能する前提条件の再確認』とか、『片方向になった複数の伏線が、作り手の予期していないミスリードを生む可能性』とか、作劇論的に語りたいことが色々あるんですが、このぐらいにしておきます。 実際そこにある作品そのものの価値とは関わりないことなので。

 

投影終了後。
夢心地のまま長い境内の参堂を抜け、物集女街道沿いをぼつぼつ通っていたら、よさげなフルーツサンドのお店よさげな八百屋さんを見つけ、もうちょっと涼しくなったらまた改めて来ようと心に決める。神社自体の雰囲気もすごくよかったし、スターオーシャンも観たいし。

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このブログ記事について

このページは、涼元悠一が2018年8月25日 23:10に書いたブログ記事です。

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